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【経営】

「営業秘密管理指針(案)」のパブリックコメントが募集されています

 不正競争防止法では、企業が持つ秘密情報が不正に持ち出されるなどの被害にあった場合に、民事上・刑事上の措置をとることができます。そのためには、その秘密情報が、不正競争防止法上の「営業秘密」として管理されていることが必要です。「営業秘密管理指針」は、不正競争防止法による保護を受けるために必要となる最低限の水準の対策を示すものです。今回は、ビッグデータ、AIの活用といった第四次産業革命の進展を背景として情報活用形態が多様化する状況を踏まえ、営業秘密の三要件に該当するための管理の在り方について、営業秘密の管理の実態に即した営業秘密管理指針の改訂を行うものです。

■「営業秘密」とは

秘密として管理されている生産方法、販売方法その他事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいう。(不競法第2条第6項)
(例)・顧客名簿や新規事業計画、価格情報、対応マニュアル(営業情報)
   ・製造方法・ノウハウ、新規物質情報、設計図面(技術情報)

 技術やノウハウ等の情報が「営業秘密」として不競法で保護されるためには、以下の3要件を全て満たすことが必要です。
(1)【秘密管理性】秘密として管理されていること
(2)【有用性】有用な営業上又は技術上の情報であること
(3)【非公知性】公然と知られていないこと


【秘密管理性】
 その情報に合法的かつ現実に接触することができる従業員等からみて、その情報が会社にとって秘密としたい情報であることが分かる程度に、アクセス制限やマル秘表示といった秘密管理措置がなされていること。
 秘密管理性要件が満たされるためには、「秘密との表示や秘密保持契約などの秘密管理措置によって、従業員や取引先に、当該秘密を保有する企業の秘密管理意思が明確に示され、従業員や取引先がその秘密管理意思を容易に認識できるようにしておく必要がある。」
【営業秘密の侵害】
 窃取等の不正の手段によって営業秘密を取得し、自ら使用し、若しくは第三者に開示する行為等
(不正取得・不正使用・不正開示)

■主な改訂箇所
(1)秘密管理性について
● 従業員に対して、秘密保持契約(あるいは誓約書)などによって守秘義務を課すことが秘密管理性を担保する有効な措置であると考えられることから、例示に追加。

● 営業秘密を外部のクラウドで管理する場合、秘密として管理されていれば秘密管理性は失われない旨追記し、例を記載。

● 複数企業で共同研究開発を行うなど、自社の営業秘密を複数の他の企業に開示する場合、当該複数企業を当事者とする秘密保持契約を結ぶことが有効である旨記載。

(2)有用性について
● 有用性が認められるネガティブインフォメーションの例に、AIプログラム開発で使用する製品の欠陥情報を追加。

(3)非公知性について
● 公知情報の組み合わせに関する表現について、非公知性の要件の説明の中で「有用性」との文言が用いられている箇所について、要件の混同を避ける趣旨で表現を「価値がある」と修正。

● 「公然と知られていない」状態について、裁判例等を踏まえ、入手可能な商品等から容易に推測・分析されない情報(リバースエンジニアリングが容易でない情報)も追加し、関係する裁判例も追加。

● 公知情報を組み合わせたAI技術の開発(学習)用のデータセットについて、その組み合わせの容易性、取得に要する時間や資金等のコスト等を考慮して非公知性が判断される旨を注釈に追記。

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ [ 電子政府の総合窓口(e-Gov) ]
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=595218049&Mode=0

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