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【経営】

個人情報の保護に関する法律についてのガイドラインに関するQ&Aの更新

 個人情報保護員会から、『「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」及び「個人データの漏えい等の事案が発生した場合等の対応について」に関するQ&A』の更新が公表されています。通則編について2つ、匿名加工情報編について1つのQ&Aが追加されています。「利用目的の通知又は公表」についてのもので、「名刺交換により取得した連絡先に対して、自社の広告宣伝のための冊子や電子メールを送ることはできますか。」という問いに対しての回答が記されています。

1 ガイドライン(通則編)
1-3 個人情報の取得(法第 17 条・第 18 条関係)
(利用目的の通知又は公表)

Q3−12−2 
 名刺交換により取得した連絡先に対して、自社の広告宣伝のための冊子や電子メールを送ることはできますか。


A3−12−2
 個人情報取扱事業者の従業者であることを明らかにした上で名刺を交換した場合、相手側は名刺を渡した者が所属する個人情報取扱事業者から広告宣伝のための冊子や電子メールが送られてくることについて、一定の予測可能性があると考えられます。

 この場合に、従業者が取得した名刺の連絡先に対して自社業務の広告宣伝のための冊子や電子メールを送ることは、「取得の状況からみて利用目的が明らかであると認められる場合」に該当すると解されます。業務時間外や、事業場外で名刺交換した場合であっても、個人情報取扱事業者の従業者であることを明らかにした上で名刺交換を行った場合は、同様に「取得の状況からみて利用目的が明らかであると認められる場合」に該当すると解されます。

 現行の個人情報保護法では、個人情報取扱事業者は、保有個人データを法第16条の規定に違反して取り扱っている場合又は法第17条の規定に違反して取得した場合でなければ、当該保有個人データの利用の停止又は消去の請求に応じる義務はありませんが、顧客から寄せられた冊子や電子メールの送付の停止等の要求を苦情として扱った上で、適切かつ迅速に処理するよう努めなければならず(法第35条第1項)、令和2年改正法(未施行)において利用の停止又は消去の請求の要件が緩和されたことにより将来的には対応が必要になる場合があることも踏まえ、適切に利用停止又は消去の請求に応じることが望ましいと考えられます。

 なお、個人情報取扱事業者が行う広告宣伝のための電子メールに関しては、個人情報保護法だけでなく、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(平成14年法律第26号)における受信拒否の通知を受けた場合の対応や、当該事業者が通信販売等をする場合には特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号)における規制など、他の法令の規定も遵守する必要があります。


1-5 個人データの第三者への提供(法第23条〜第26条関係)
(第三者提供の制限の原則)

Q5−20−4
 自社の従業者が指定感染症に罹患したため、当該従業者が感染可能期間中に訪問した取引先が適切な対応策を取ることができるよう、情報提供することを考
えています。当該従業者は現在入院しており、取引先への第三者提供に係る同意を取得することが困難ですが、同意を取得せずに情報提供することはできますか。


A5−20−4
 個人データを第三者に提供する際には原則本人の同意が必要ですが(法第23条第1項本文)、「人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき」(法第23条第1項第2号)や、「公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき」(同項第3号)は、本人の同意は不要です。

 したがって、取引先での2次感染の発生による取引先の従業者等の生命若しくは身体への危険を防止するために必要がある場合、当該取引先における感染拡大に伴う事業活動の停止等への危険を防止するために必要がある場合、又は公衆衛生の向上のため特に必要がある場合であって、自社の従業者本人の同意を取得することが困難なときは、当該従業者本人の個人データを本人の同意なく取引先に対して提供することができると考えられます。


4 ガイドライン(匿名加工情報編)
4-3 匿名加工情報等の安全管理措置等

Q11−13−3
委託に伴って提供された個人データを、委託先が自社のために匿名加工情報に加工した上で利用することはできますか。


A11−13−3
 委託先は、委託(法第23条第5項第1号)に伴って委託元から提供された個人データを、委託された業務の範囲内でのみ取り扱わなければなりません。委託先が当該個人データを匿名加工情報に加工することが委託された業務の範囲内である場合には、委託先は当該加工を行うことができますが、委託された業務の範囲外で委託先が当該加工を行い、作成された匿名加工情報を自社のために用いることはできません。

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ [ 個人情報保護委員会 ]
https://www.ppc.go.jp/files/pdf/2009_APPI_QA_tsuikakoushin.pdf

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