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会社運営に役立つ法令情報

【経営】

経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太の方針2022)が閣議決定

 「経済財政運営と改革の基本方針2022(いわゆる骨太の方針2022)」が閣議決定されましたが、このうち「新しい資本主義に向けた重点投資分野」や「社会課題の解決に向けた取組」では、企業経営や実務に影響があるような方針も示されています。

主要なものは、次のとおりです。

■新しい資本主義に向けた重点投資分野
(1)人への投資と分配
◆スキルアップ(人的資本投資)
・2024年度までの3年間で4000億円規模の施策パッケージ
・今年中に非財務情報の開示ルールの策定、四半期開示の見直し
・リカレント教育、円滑な労働移動促進、同一労働同一賃金の徹底
◆多様な働き方の推進
・ジョブ型の雇用形態、裁量労働制、副業・兼業、選択的週休3日制度
・良質なテレワーク促進、フリーランスが安心して働ける環境の整備
◆質の高い教育
・給付型奨学金等を多子世帯等の中間層へ拡大、柔軟な返還・納付(出世払い)
・大学等の機能強化(成長分野への再編促進、自然科学(理系)分野の学生割合の目標設定(5割程度など)、文理の枠を超えた人材育成)
◆賃上げ、最低賃金の引上げ
・賃上げ機運の一層の拡大(事業再構築・生産性向上等支援、適切な価格転嫁の環境整備)
・できる限り早期に最低賃金が全国加重平均1000円以上になることを目指す
◆「資産所得倍増プラン」
・NISAの抜本的拡充、iDeCo制度の改革等の政策を総動員し、本年末に総合的な「資産所得倍増プラン」を策定

(2)科学技術・イノベーションへの投資
・量子、AI、バイオテクノロジー・医療分野へ官民連携による投資の抜本拡充
・宇宙・海洋分野の取組の強化
・世界と伍する研究大学の実現に向けたガバナンス体制の確立、規制改革地域中核大学等における産学官連携など戦略的経営の抜本強化
・若い人材に対する支援の強力な推進(研究に専念できる支援策の深化、「トビタテ︕留学JAPAN」の発展的推進を含む国際頭脳循環の活性化)

(3)スタートアップ(新規創業)への投資
・実行のための司令塔機能を明確化、5年10倍増を視野にスタートアップ育成5か年計画を本年末に策定
・資金調達の環境整備(IPOプロセス見直し、ベンチャーキャピタル投資拡大)
・起業を支える人材の育成や確保、経営人材等のマッチングの支援
・研究開発・販路開拓の支援、オープンイノベーションの活性化

(4)グリーントランスフォーメーション(GX)への投資
・官民連携の下、クリーンエネルギー戦略中間整理に基づき、脱炭素に向けたロードマップを年内に取りまとめる
・150兆円超の官民投資の実現のため、「成長志向型カーボンプライシング構想」を具体化する中で、政府資金を将来の財源の裏付けをもった「GX経済移行債(仮称)」で先行調達し、予見可能な形で投資支援に回していくことと一体で検討
・「規制・支援一体型の投資促進策」の具体化、GXリーグの段階的発展・活用、トランジション・ファイナンスなどの新たな金融手法の活用
・地域脱炭素の加速化(人材育成、脱炭素経営向上、資金供給等)

(5)デジタルトランスフォーメーション(DX)への投資
・今後3年間で「デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン」に基づく法令等の見直しを行い、デジタル原則への適合を目指す
・自動運転車や空飛ぶクルマ、物流・人流分野のDX・標準化、MaaS、テクノロジーマップ、ベンダーロックイン解消検討、サイバーセキュリティ戦略
・行政のデジタル化推進、マイナンバーカードの普及
・医療・介護等にかかるデータ・プラットフォームの整備
・「自治体DX推進計画」の改定、地方自治体のデジタル化推進


■社会課題の解決に向けた取組
(1)民間による社会的価値の創造
◆PPP/PFIの活用等による官民連携の推進
・新たなアクションプランに基づき、取組を抜本強化。今後5年間を「重点実行期間」とし関連施策を集中投入。PFI推進機構の機能も活用・強化
・スタジアム・アリーナ、文化施設、交通ターミナルへのコンセッションの導入
◆社会的インパクト投資、共助社会づくり
・社会的起業家の支援強化、民間で公的役割を担う新たな法人形態の検討
・休眠預金法施行5年後見直しに際して必要な対応実施、PFS/SIB推進に向けた環境整備、NPO法人の活動促進、官民連携による協働促進
◆イノベーションを促す競争環境の整備
・取引慣行の改善や規制の見直しを提言するアドボカシー(唱導)機能の強化

(2)包摂社会の実現
◆少子化対策・こども政策
・「こども家庭庁」の創設、ライフステージに応じた総合的な取組の推進、日本版DBSの導入、こどもの貧困解消、改正児童福祉法の円滑な施行
・こども政策について、必要な政策を体系的に取りまとめ、充実を図る。必要な安定財源は、社会全体での費用負担の在り方を含め幅広く検討
◆女性活躍
・男女間賃金格差の開示義務付け、男性の育児休業取得促進、女性の参画拡大、困難な問題を抱える女性に対する支援、女子学生等の理工系分野の選択促進
◆共生社会づくり
・包括的支援体制の整備、生活困窮者への自立相談支援等の強化
・認知症や障害者等に対する支援、性的マイノリティへの理解促進
◆孤独・孤立対策
・社会的処方の活用、ひきこもり支援、自殺総合対策
・地方における官民連携プラットフォームの形成に向けた環境整備
◆就職氷河期世代支援
・2023年度からの2年間を「第二ステージ」と位置付け、正規の雇用者の30万人増を目指す

(3)多極化・地域活性化の推進
◆デジタル田園都市国家構想
・スマートシティの実装、5G・光ファイバ等通信インフラの更なる整備、ポスト5G/Beyond5G、2026年度末までにデジタル推進人材230万人育成
◆分散型国づくり・地域公共交通ネットワークの再構築
・物流・人流ネットワークの早期整備・活用、リニア中央新幹線の整備促進、港湾におけるAIターミナルの実現、航空ネットワークの維持・活性化
・地域公共交通ネットワークの再構築、自動運転等のインフラ整備
◆多極化された仮想空間へ
・Web3.0、NFT、メタバースなど分散型のデジタル社会の実現に向けて必要な環境整備
◆関係人口の拡大と個性を活かした地域づくり
・関係人口の実態把握、ふるさと納税、サテライトオフィスの整備、沖縄・北海道振興
◆中堅・中小企業の活力向上
・事業再構築・生産性向上支援、取引適正化、地域企業でのDX実現
◆債務が増大している企業や家計への対応
・債務減免を含めた債務整理等の収益力改善・事業再生・再チャレンジの支援、新たな事業再構築法制の整備、緊急小口資金等の償還免除
◆観光立国の復活
・国内需要喚起策、観光地・観光産業の再生・高付加価値化
・インバウンドの戦略的回復、CIQ等の受入環境の整備、水際対策
◆文化芸術・スポーツの振興
・日本の文化芸術・コンテンツの魅力の内外への発信・展開、スポーツの成長産業化

(4)経済安全保障の徹底
・エネルギーや食料を含めた経済安全保障の徹底、自由貿易推進と不公正な経済活動への対応強化

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ [ 内閣府 ]
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2022/2022_basicpolicies_ja.pdf

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