経営
「飲食店向けカスタマーハラスメント対策ガイドライン」が策定されました
[農林水産省]からの「お知らせ」です
近年、飲食店において、お客様や取引先からの不当・悪質なクレーム、いわゆるカスタマーハラスメントによる被害が顕在化しています。
令和7年6月に労働施策総合推進法が改正され、カスタマーハラスメントを防止するため、事業主に雇用管理上必要な措置が義務付けられました。
このことを踏まえ、飲食店におけるカスタマーハラスメントへの対策について検討委員会で議論が進められ、カスタマーハラスメント対策ガイドラインが策定されました。
Q カスタマーハラスメント(以下、カスハラと表記)ってなに?
A カスハラとは、お店の従業員に対するハラスメントです。
Q 具体的にはどんなことがカスハラに該当するの?
A 仮にお店に非がある場合でも、以下のようなことがあれば、カスハラに該当する可能性があります。
お店のミスからカスハラに発展することもあります。
カスハラに発展しないよう、まずはクレーム対応をしっかりしましょう!
クレーム対応のポイント8か条
- 待たせないでスピーディに対応!
- お客様を落ち着かせ、自分も落ち着いて対応!
- まずは口を挟まず、“言い分”をよく聴く!
- 正しい態度・言葉遣いで、これ以上気分を害さない!
- うなずきや復唱を交え、話を聴いていることを表現する!
- お店の考えを一方的な押し付けと取られない言い方をする!
- お詫びするべきことについては、それに限って謝罪する!
- ごね得のようなことを認めないようにする!
Q お店としてカスハラと判断したら、どうすればいいの?
A お店としてカスハラと判断したら、毅然と対応しましょう!
カスハラと判断したら
明言する
対応できない場合は、その旨を伝える。
ハッキリ否定する。
非がない場合は、不必要に謝らない。
お引き取りいただく
繰り返しの要求や質問が続く場合、30分を目安に対応を打ち切る。
退去していただく。
繰り返させない
執拗な問合せや不合理な要求が繰り返される場合は、目安として、3回目には対応できない旨を伝える。
カスハラ対応実践例
暴力
殴る、蹴る、たたく、わざとぶつかる、物を投げつけるといった暴力的な行為をされた。
「お客様、これは危険な行為です。冷静なお話合いをお願いいたします。」
▼ 関連動画教材はこちらから
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/kasuhara_taisaku.html#video
侮辱・暴言
オーダーミスに対して、「お前みたいなのがいると店も迷惑なんじゃないか?辞めたほうがいいぞ!そうだろ!やめろやめろ!」と言われた。
「当店のミスについてはお詫び申し上げます。ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません。しかし、店員を侮蔑するような発言はお控えください。」
▼ 関連動画教材はこちらから
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/kasuhara_taisaku.html#video
恐怖・威圧
大声で騒いでいるお客様に他のお客様のご迷惑になるため静かにするように伝えると、「ああっ?どの客が文句言ってんだ!?俺たちに文句あるなら、そいつがここに来いよ!」と言われた。
「他のお客様だけでなく、当店の営業にも支障をきたしております。どうか、声のトーンを下げていただけますでしょうか。」
▼ 関連動画教材はこちらから
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/kasuhara_taisaku.html#video
無関係・不当要求
常連のお客様から、「えー、あなたの連絡先、教えてくれないの?いつも楽しく話してるじゃない。なんで急に冷たいこと言うのよ!」と言われた。
「申し訳ございませんが、連絡先等、プライベートに関わるご質問はご遠慮いただくようお願いしています。」
▼ 関連動画教材はこちらから
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/kasuhara_taisaku.html#video
長時間化
「だいぶ前に注文した料理がまだ出てこないんだけど、いつになったら料理が出てくるんだ!?」と言われ、やりとりが長時間化した。
「お待たせしてしまい、大変申し訳ございません。あとどのくらいでお出しできるか確認してまいります。」
「厨房に確認しまして、あと3、4分ほどでご提供できますが、いかがいたしましょうか。」
▼ 関連動画教材はこちらから
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/kasuhara_taisaku.html#video
繰り返し
メニューの写真と違うというお客様に理由を説明したが、「納得できない、誠意を見せろ」と繰り返し言われた。
「お客様、ご期待に沿えず申し訳ございません。しかし、当店ではメニュー写真と異なるという理由での作り直しは承っておりません。手作りという特性上、写真と全く同じにならない点をご理解ください。」
▼ 関連動画教材はこちらから
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/kasuhara_taisaku.html#video
コミュニケーション不成立(非協力)
SNSにアップするためか、店内の様子を無許可で撮影し始めたお客様がいる。
「お客様、申し訳ございません。他のお客様やキッチン内部の撮影は・・・」
→(お客様)「大丈夫ですよ。ちゃんと編集するんで。」
「お客様、誠に申し訳ございませんが、許可なくキッチン内部や他のお客様、スタッフが映り込む場所を撮影するのはご遠慮ください。」
▼ 関連動画教材はこちらから
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/kasuhara_taisaku.html#video
お店でできるカスハラ予防策
お客様が、「やりすぎてはいけない」、「カスハラはダメだ」と理解し、気づける工夫やカスハラが発生してしまった際に適切に記録し、対処できるお店づくり等に取り組みましょう。
工夫 1店内への注意書き
店内掲示やSNSで「カスハラは認めない」というメッセージを発信し、お客様に注意喚起をしましょう。(お店の雰囲気を壊さない工夫も重要です。)
工夫 2録音・録画の重要性
防犯カメラはカスハラ発生時の記録としても活用可能です。(※)
(「防犯カメラ作動中」と示すことでお客様への注意喚起にもなります。)
工夫 3いざという時に備えた事前確認
「退店いただく」際の手順(複数人で退店を告げる、録音する等)や、暴力的な振る舞いに対応するための警察との連携の仕方等を確認しましょう。
※録音・録画にあたっては、個人情報の保護に関する法律等を遵守し、顧客等の個人情報を適切に取り扱いましょう。
カスハラの被害にあった場合は、一人で悩まず店長・責任者に相談しましょう。
お客様を尊重する気持ちを忘れないようにしましょう
お客様等の権利を不当に侵害しないように留意する必要があります。
お客様等のクレームは正当なものが多くみられます。
正当なクレームは業務の改善や新たな商品又はサービスの開発につながるものであり、不当に制限されてはなりません。
お客様等の中には、障害のある方等、合理的な配慮が必要な方も存在します。
(令和6年4月1日から、事業者による障害のある方への合理的配慮の提供が義務化されました。)
お客様対応に当たっては、消費者基本法で規定される消費者の権利等、お客様等の権利を十分尊重した対応が求められます。 ただし、お客様等にどのような背景や事情があっても、「暴力や暴言等の行為に耐える必要はない」ことは当然です。
詳しくは下記参照先をご覧ください