経営
国内企業を対象にアンケート:「DXの取組」や「AI活用動向」について
[独立行政法人情報処理推進機構]より「公表」された情報です
独立行政法人情報処理推進機構より、国内企業に対して毎年実施しているDX動向調査におけるDXの取組とその成果、AI活用動向、人材育成などについて、調査結果のポイントが公開されました。
本調査から、国内企業におけるDXは普及し、AI導入は着実に広がっている一方、業務効率化の段階から新たな価値創出やビジネス変革へと発展させることが今後の重要な課題であることが示されました。
■背景
IPAでは、国内外企業のDXに関する状況や課題等を把握し、公表することを目的に「DX動向調査」を実施しています。本年4月から6月まで国内企業に対して2025年度調査を実施しましたので、DXの取組や成果、AIやデータの利活用、人材育成などについてポイントを公表します。なお、より詳しい調査結果を掲載した「DX動向2026」報告書およびデータ集を、2026年7月下旬に公開予定です。
■概要
本調査の結果、DXに取組む企業の割合および成果が出ている企業の割合は前回調査と同水準でした。DXの取組内容別の成果の割合については、データのデジタル化や業務の効率化などが高く、企業価値創出につながる内容では低い状況であり変化がありません。AI導入は大企業を中心に広がり、多くの企業で効果が実感されているものの、期待どおりや期待以上の効果の割合は限定的です。またAIの利用用途や効果の具体的な内容は業務効率化・迅速化が中心となっています。
以上のように、DXの成果の内容は業務効率化などに関する項目で高く、企業価値創出につながる項目では低い状況が続いています。またAIは導入が広がっているものの、その活用はやはり業務効率化・迅速化が中心となっており、企業価値創出への展開は限定的な状況にあることが明らかになりました。
1.DXの取組状況
DXに関しては、8割近くの企業が何らかの形で DX に取組んでいます。過去2回の調査と経年比較すると、何らかの形でDXに取組んでいる企業の割合はほぼ同水準で推移しています。取組の各項目の割合にも大きな変化は見られず、DXの取組割合や取組形態は一定の水準で推移しています。
2.DXの成果
DXの取組において、設定した目的に対する成果が出ているかを尋ねたところ、6割の企業は「成果が出ている」と回答しています。過去2回の調査と経年比較すると、「成果が出ている」の割合に大きな変化はなく、DXの取組成果の割合は概ね同水準で推移しています。
3.DXの具体的な取組項目別の成果
DXの具体的な取組項目別の成果状況では「アナログ・物理データのデジタル化」や「業務の効率化による生産性の向上」が他の取組項目と比べて「すでに十分な成果が出ている」「すでにある程度の成果が出ている」とともに高い回答割合となっており、経年比較でも高い水準を維持しています。「組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」「企業文化や組織マネジメントの根本的な変革」といったデジタルトランスフォーメーションの段階の項目については前回調査よりもわずかに伸びていますが、デジタル化や業務効率化に比べると相対的に低い割合となっています。
4.AIの導入状況
AIの導入状況を従業員規模別に見ると企業規模が大きくなるほど導入が進んでいる傾向があります。「1,001人以上」の企業で8割近くが導入している一方、101人以下の企業では16.6%であり、従業員規模で導入割合の差が見られます。
5.AI導入による効果
AI導入による効果の状況を見ると、「期待以上の効果があった」「期待どおりの効果であった」の合計は31.8%でした。
「一定の効果はあった」は50.6%と最も高く、多くの企業でAI導入による効果が得られています。
6.AIの利用用途
AIの利用用途を見ると「文書・音声の要約・翻訳・校正」が82.5%と最も高く、次いで「文書・レポートの作成(社内・社外)」が80.5%、「情報検索・収集・分析・レポーティング」が77.0%となっており、文書作成や情報収集など、業務効率化を目的とした用途が中心となっています。これに対して「生産・物流・サービス提供の計画支援」は6.0%、「自社製品・サービスの高度化」が10.9%であるなど、事業の高度化や新たな価値創出につながる用途の回答割合は業務効率化等と比べて低くなっています。
7.AI導入による具体的効果
AI導入による効果の内容を見ると、「業務が効率化したり迅速化した」が91.6%と最も高く、次いで「企画提案等の品質や速さが向上した」が48.9%、「残業時間の削減につながった」が29.2%となっており、効果の中心は業務効率化・迅速化となっています。これに対して「顧客満足度が向上した」は4.5%、「対象となる顧客が拡大した」は2.7%、「売上や利益が向上した」は3.9%であるなど、企業価値創出に関連する効果の回答割合は数%台となっています。
(中略)
■調査概要
・調査対象:国内企業の経営層、情報システム部門、DX推進部門 等
・回収数:1,799社
・調査実施期間:2026年4月17日〜2026年6月12日
詳しくは下記参照先をご覧ください
- 独立行政法人情報処理推進機構
- https://www.ipa.go.jp/pressrelease/2026/press20260716.html